大誤算
PMDDの症状で、月経前に出てくるネガティブで激しい感情。
時に、「これは本音じゃない」「これは自分じゃない」と思うこともあると思います。
しかし、実はこれが大誤算。
それは自分の中の奥深くに眠る「本音」です。
そのネガティブ感情は、いつもならコントロール可能なはず。
でも月経前にコントロール不可能になると、「いつもとは違う」「これは自分じゃない」と、自分のこと、自分の感情、自分の本音を、なかったことにしてしまう。
これが大誤算なのです。
そのまま放置され続けたネガティブな感情は、日々のストレスを栄養にさらに大きくなっていきます。
そして月毎にさらにコントロール不可能になり、暴走する自分を止めるには自分を殺してしまうしかないとまで思ってしまうのです。
月経前のネガティブな感情を重い蓋で押さえていても、ジェットコースターのような毎月のホルモンバランスで重い蓋も飛んでいき、もう手のつけようのないところまで悪化した感情があふれ出てしまうのです。
ではその感情は、なぜ消えない?
それは、あなたに知ってもらいたいから。
それは、あなたに気づいてほしいから。
それは、あなたに理解してほしいから。
月経前に溢れ出す、怒りや悲しさ、さみしさや不安は、あなたの中の奥深くに追いやられた感情。
こんな自分は嫌だ、こんな自分は見たくないと、自分の中から消し去られそうになった感情。
でもね、そのネガティブな感情も、あなたの一部なのです。
それも、大切な、大切なあなたの一部。
その大切なあなたの一部が、毎月、「助けて!」「もうイヤ!」「気づいて!」と悲鳴を上げている。
あなたは、どうしますか?
あなたが、自分をどう見られているか「外」の目を気にしている時。
あなたが、自分は世間でうまくやれているか、「外」の評価を気にしている時。
あなたが、自分が嫌われないように「外」の機嫌を取っている時。
自分の内側に見向きもせず、自分が自分をどう評価すればいいかもわからず、自分で自分の機嫌を取ることもできなくなっている。
内側の声を聴けば、どうすればいいかすぐにわかるのに、その聴き方ももう忘れてしまった。
月経前に噴き出す、コントロール不可能なネガティブな感情は、あなたの「本音」。
それは、この世界で一番大切にしなければいけないものなのです。
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