目に見えない自分らしさ③ 自律神経失調症

 

前回は先天的体質の自律神経についてお話ししました。

 

自律神経は、交感神経(緊張)副交感神経(緩和)が互いにアクセルブレーキの役割で、体の様々な働きのバランスをとりながら健康を維持しています。

このアクセルブレーキの働きが乱れ、アクセル(交感神経)が暴走してしまうと、自律神経はバランスを失い、自律神経失調症を引き起こします。

 

 

自律神経失調症は病気ではありませんが、生活習慣の乱れやストレスにより自律神経のバランスが乱れ、身体に様々な不調が起こる状態です。

実は、タイプ別に自律神経失調症は4つに分類されます。

 

<自律神経失調症の4つの分類>

① 本態性自律神経失調症 生まれつき自律神経の働きが乱れやすく、低血圧、虚弱体質、体力に自信がない人に多い。(肉体的なストレスを受けやすい傾向)

② 神経症型自律神経失調症  心理的な問題による自律神経の乱れで、 体の不調や変化に敏感な人、繊細なHSP体質の人に多い。(精神的なストレスを受けやすい傾向)

③ 心身症型自律神経失調症 日常生活の過度な心身ストレスの影響が原因。(最も多くみられる一般的な自律神経失調症)

④ 抑うつ型自律神経失調症  ③の状態が持続し、ストレスが慢性的に蓄積することで起きるうつ反応。 (③が悪化し④に至る場合が多く、うつ病と診断される場合も多い)

 

①と②は先天的体質の人に起こりやすく、③と④は過度のストレスで誰もが引き起こす可能性がある自律神経失調症です。

前回のブログのピアノの例でいえば、①と②に当てはまる人は調律の難しいピアノということです。

 

もともと自律神経が乱れやすい体質を持つ人が健康を保つには、常に自律神経の働きに意識を払う必要があるということです。

日々の生活中で、血圧の昇降、寒暖差に対する体温の調節、音や光に対する反応、気圧や気温への対応など、体の様々な器官が繊細に反応してるはずです。

そしてこれが、目に見えない自分らしさ、自分の中に秘められた自分らしい肉体の働きとも言えるのです。

 

実は、①の体質と②の体質の両方を持つ場合も多くみられます。

このタイプは、肉体面、精神面共に周りの環境や変化に繊細に反応し、その影響を受けすぎた時には体調を崩しやすい傾向にあります。

 

私自身もそうでした。

思い出すと、子どものころから心と体に不快感や不調を感じることが多かったです。

起きられない、しんどい、暑さ寒さに弱い、大人数が苦手で、新しい環境や新しく出会う人にとても緊張する子どもでした。

周りと同じようにできない自分がイヤで、でも周りに期待されるプレッシャーも重なって、小学生の時には不登校になったこともあります。

心も体もバランスをとりにくかった、私の小学生時代、中学生時代は暗黒時代でした。

そして高校生、社会人になるにつれ、少しずつ自分の体に順応してきたと思ったところで、PMDDを発症していたのです。

 

 

でもPMDDは、自分は生まれつき自律神経の働きが繊細すぎることに気づかせてくれました。

そして、それは自分の生まれつきの特性であり、そんな自分の体を守れるのも自分しかいないと気づかせてくれました。

それは、自分を丸ごと理解し、ありのままに受け容れるということを教えてくれたのです。

 

あなたの見た目も、性格も、考え方も、あなたらしさを表現します。

でも、目に見えないところで、あなたらしさというものが、その肉体の中で脈打っていることも忘れないください。

 

 

<PMSに効くラジオ>

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PMSに効くラジオVol.32 〜PMSがわかる4つの自律神経失調症〜

 

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