メンタルの軌道修正
ここ最近、PMDDのカウンセリングだけではなく、一般カウンセリングを受けられる方も増えてきました。
ご相談内容は多岐にわたりますが、ほとんどの方は、感情を乱されるような出来事があったり、将来を不安にさせるような状況にあり、自分のメンタルを壊さず、いつもの自分を保てるようにと申し込まれています。
実はこれは、私が目指してきたことなのです。
今回ホームページをリニューアルする際、私は「一般カウンセリング」を新しいメニューとして設けました。
このカウンセリングは「どんな悩みや不安でも話せる場所」「一人で抱える重荷を下ろせる場所」「しんどいつらいを言える場所」です。
私はこれまでのブログでも書いてきましたが、日本のシステム、文化、教育はまだまだ、「ネガティブな状況を耐えること、隠すこと」が美徳とされていると感じています。
しかし日常の中でネガティブな状況は、ポジティブな状況と同じくらい、またそれ以上に起こっています。
そのネガティブな状況を耐え忍び、自分の中に隠すことでなんとか社会生活をやりすごし、そのうちメンタルが病んでしまうのが、今の日本の現状だと思います。
もちろん、うつ病やメンタル疾患というのは世界中で起こっている問題です。
しかし、病気になる前に未然に防ぐ効力、病気になっても軽症で復帰できる支援が、圧倒的に足りていないのが日本です。
移民の多いアメリカでは、最近のウクライナとロシアのニュースから、自分自身が国を追われた時の苦しみがフラッシュバックして、精神が不安定になり、カウンセリングを受ける人が増えているとの報告があります。
これは、苦しみや悲しみを自分の中に押しとどめておくのではなく、然るべき場所で感情を吐き出し、精神状態を健全に保とうという行動です。
そしてこの考え方はとてもスタンダードなもので、カウンセリングを受けることを「弱いから」とか「解決能力がない」などと批判することは決してないのです。
むしろ、カウンセリングでメンタルを健全に保つという行動ができる人は評価され、中には専属のカウンセラーを持つ人もいます。
これは、私がずっと目指してきたものです。
PMDDという明確な問題を解決する専門カウンセリングももちろん必要です。
しかし、私たちが生きていく中で遭遇する悲しみや苦しみを、自分の中に蓄積することなく吐き出し、メンタルを健全に保つ軌道修正という役割を持つカウンセリングもとても重要なのです。
なぜなら、蓄積したその先には、すでに自助努力だけではどうにもならない、病的な状況もありうるからです。
メンタルを軌道修正するカウンセリング。
それは、自分らしく、人間らしく、喜びや悲しみも享受しながら健やかに生きていくための手段でもあります。
そして多くの人がその重要性に気づき、自分の人生を守るために行動し、日本のスタンダードになりますように。
私も日々、研鑽を積んでいきたいと思います。
*PMDDに悩む方のご家族やパートナーのカウンセリングも可能です。
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