PMDDの根源的解決のために①

PMDDを発症させない。

私はこれはとても重要なことだと考えています。

つまりPMDDは予防可能だということです。

ただ、私がこれまで何度もブログやラジオでもお話ししてきたように、PMDDの発症の原因は多岐にわたり、原因を特定することがとても難しいのも事実です。

 

ではどうすれば発症は防げるのか、そして悪化を防ぎ治癒できるのか。

そこには2つのポイントがあると考えています。

ひとつは基本的な生活習慣を整えること、そして自分の特性を知ること

 

これまで私が挙げてきたPMDDの3大原因はこちら。

①脳機能

脳の感情バランスをとるセロトニン低下、脳の機能が上手く働かない異常によりPMDDは発症、悪化すると、現在は考えられています。

これは日常生活の中で適切な食事(栄養素)を摂り、睡眠や日照、運動機能などの基本的機能を整えることで、脳機能の正常な働きを取り戻すことができると考えます。

②体質

これには、本態性型や神経性型などの自律神経失調症、HSP、発達障害、遺伝子の先天的変異、セロトニントランスポーターSS型など、つまり先天的体質(特性)が考えられます。

③心理的ストレス

過去、現在にわたる経験、記憶の中で、自分に強くネガティブな印象を与えた部分が今も癒されず、今なお蘇り、自分を抑圧し、感情を揺さぶる心理的トラウマなどです。

 

上記で言えば、①は「基本的生活習慣を整えること」により解決できる部分が大きく、また基礎的な体機能を作り上げるため、症状改善の効果はとても高く、症状の発症や悪化を防ぐことができます。

そして②と③が「自分の特性を知ること」にあたります。

ただ、②の体質というのは生活習慣の影響をもろに受けるため「基本的生活習慣を整えること」と、ここそれぞれ異なる体質を持つため、「自分の特性を知ること」のどちらもの要素を含んでいると考えます。

 

この②については、自分自身のシステムの働きを知らずに生活しているということは、車の乗り方も交通ルールも知らないのに車に乗るようなものと考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。

つまり車の性質(自分の体質)を知るということが、いかに安全に運転し、快適なドライブに出かけることができるか、ということであり、自分の命を守ることにもなるのです。

 

 

③の心理的ストレスに関しては、過去、現在を含めて、心の中に傷となっているものがある、または気づいていない見落とされた感情があるなど、心の中でネガティブな重荷となっているものが何か、ということを明らかにすることでもあります。

つまりどのような出来事や経験、記憶や行動が自分にとってストレスになるか、これまでなってきたかに気づくこと、これは外側から他人が理解できない自分の内側で起きていることです。

そんな自分の内側で起きていることに気づくのも、自分の特性を知ることと言えます。

 

しかし、この②と③の「自分の特性」を知るためには、乗り越えなければいけない大きなハードルがあります。

それは、世間、他者、平均 といったハードルです。

なぜそれらが、PMDDの解決のために最重要とも言える「自分の特性を知ること」のハードルになってしまうのか、それは、そこには必ず「比較」が生まれるからです。

比較自体は決して悪いことではありません。人は比較により成長し、世界を発展させてきました。

ここで理解する必要があるのは、「比較」により、上か下か、良いか悪いか、正しいか正しくないか、このように自分と他のものとの間に線を引き、区別をつけて、自分自身や世界を分断してしまうことなのです。

 

世間、他者、平均、というものと自分を比較する、そして自分や世界を真っ二つに分断してしまう。

これこそが、PMDDを発症し、症状を悪化させてきた根源でもあるのです。

 

さて、長くなりましたね。

続きはまた次回。